公売とは、国や地方公共団体が税金の滞納者の財産を強制的に売却をして未納の税金を回収していく方法になります。公売は一般の不動産売買と異なるため、リスクもありますが相場よりも安くお得に不動産を購入をできる可能性もあります。
公売で入札するには、公売保証金が必要になってきますが、公売保証金とはいくら位が必要になるのでしょうか?また公売はどのような流れで進んでいくのでしょうか?
目次
公売の公売保証金とは?
公売に参加するためには、公売保証金の納付を求められる場合があります。公売保証金の金額は、国税徴収法に定められていて見積価額の10%以上となっています。
見積価額というのは、最低限でもこの金額以上で買受けて欲しいという金額で、オークションでの最低落札価格のようなものになります。
公売保証金を納付して、公売に参加したけれども落札ができなかった場合は、公売保証金は返還されます。反対に落札ができたにも関わらず、落札者が期日までに落札代金の納付を行わない場合は、公売保証金は没収されてしまい返還されません。また公売を妨害した場合も公売保証金が返還されない場合もあります。
公売保証金があることで、購入する意思もないいたずらの入札や、安易な気持ちで入札をすることを防止することができるようになります。入札者が限定されるために本当に欲しい方が、公売保証金を納付して公売に参加することになるのでハードルを1段上げることができます。
公売手続きの流れとは?期日入札編
公売手続きは、一体どのような手順で進んでいくのでしょうか?公売と競売の違いや競売での流れを確認したい場合は下記をご参照ください。
公売と競売の違いについてはこちらのリンクをご参照ください。↓↓
競売の流れはこちらをご参照ください。↓↓
競売物件とは?そもそも読み方は?競売はどのような流れで進むの?
公売手続きの流れ①公売広告
公売広告は、公売の日の10日前までに行われ、いつ・どこで・どんな物件が・どのような方法で公売に出されるのかを国税庁や税務署の掲示板やホームページ、地方公共団体のホームページにおいて公表されます。
公売手続きの流れ②見積価額の広告
公売での見積価額は、公売も3日前までに広告されます。3日前となっていますが、実際は公売広告と同時に広告される場合が多いです。見積価額の広告の際に、公売保証金の金額についても広告されます。
公売手続きの流れ③公売日(公売保証金の納付・入札・開札)
公売に参加する場合は、公売保証金を納付します。公売保証金の金額は見積価額の10%以上となります。公売保証金を納付し、入札書を提出します。入札金額は自分の判断で決定できますが、見積価額より低い金額では入札できません。
競売の場合は、入札した後に落札者がわかるまで1週間程日数がかかりますが、公売の場合は入札日当日に開札されてすぐに落札者がわかります。
入札者の中で1番高い金額を提示した人が最高価申込者となります。最高価申込者が辞退した場合に備えて、次順位買受申込者も決定します。落札できなかった場合は、納付した公売保証金が返還されます。
公売手続きの流れ④売却決定・買受代金の納付
最高価申込者は、売却決定の日までに買受代金の全額を納付します。公売保証金は買受代金の一部に充当されますので、買受代金から公売保証金を除いた残金を納付することになります。
最高価申込者が、買受代金を納付することができない場合は、売却決定が取り消しされてしまい公売保証金は返還されません。
一般の売買でいうと公売保証金は手付金と同じような意味合いを持っています。手付金は売買契約の際に支払い、決済の時には売買代金の一部に充当されます。もし契約後に手付解除ということで手付金を放棄することで契約を解除することができるのとよく似ています。
公売手続きの流れ⑤所有権移転手続き
買受代金を納付しているので落札者は正式に所有者となることができます。所有権移転手続きに必要な書類を提出し、登録免許税など登記手続きにかかる費用を支払いして所有権移転登記を行います。所有権の移転登記が完了したところで公売手続きは終了となります。
占有者への物件明け渡しについて
競売と公売の違いでもふれましたが、所有権移転が完了しても、そのまま元の所有者が居住し続けている場合もあります。
その場合であっても国や地方公共団体では立ち退きに関しては、関与してくれません。自ら占有者と交渉をしていく必要があります。そういったリスクがあることもあり、公売ではものすごくお得に購入することができることもあります。
公売の保証金とは?公売手続きの流れのまとめ
公売に参加するには公売保証金が必要となることから、冷やかしや真剣度の低い人からの入札を予防することができます。
もし公売で入札をして最高価申込者となった場合は、買受代金を期日までに支払わないとキャンセルされて、公売保証金も戻ってこなくなってしまいます。
入札する時には、公売広告を読み解くことに加えて、現地調査での情報収集を行い、慎重に金額を決定するとともに、買受代金を納付できる資金的な準備も進めていきましょう。
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