ローンが支払えなくなると代位弁済されるとか、期限の利益を喪失するって聞いたことはあるけど、馴染みのない言葉でどういう意味かわかりにくいですよね。
代位弁済をされるということは、もちろんブラックリストに載ってしまうので、クレジットカードを作ったり、ローンを組むことは難しくなってしまいます。
目次
代位弁済とはどういう意味?
債務者(お金を借りている人)が、ローンの返済ができなくってしまった時に代位弁済が行われます。では代位弁済とは一体なんのことでしょうか?
代位弁済とは?
代位弁済とは、債務者がローンの返済ができなくなった時に、保証会社が代わりに全額を返済することです。
保証会社が全額を支払ったからといって債務者はローンの返済をしなくてよくなるわけではなく、返済を保証会社にしていくことになります。
代位弁済までの流れは?
①保証会社から代位弁済を受けるには、しっかりと督促などの管理を行っていたにも関わらず回収ができない状態になっていないといけません。
従って督促の電話連絡や督促状はこまめに送ってすみやかに延滞を解消するように債務者へ要求します。督促状にも段階があり、初期の段階は「入金のお願い」といった柔らかい文書ですが、だんだんと厳しい内容になっていきます。
②代位弁済をする際には、期限の利益を喪失させて、遅延損害金を含めた全額を請求できるようにします。
期限の利益を喪失させるためには、催告書を内容証明郵便で送付します。催告書には「何月何日までに延滞金と遅延損害金を支払ってください。支払えない場合は期限の利益を喪失します」といった内容が記載されてます。
金融機関からの最後通告ですが、この状態になって延滞金を支払う人も結構います。延滞が解消されることから、期限の利益も喪失されず、代位弁済には至りません。また翌月から延滞し始めたりするたちの悪い方もいます。
③期限の利益を喪失し、代位弁済の請求をする際には債務者の預金を相殺して返済金に充当します。普通預金や積立預金などがあれば解約してしまいます。債務者の預金とはいっても延滞している状態なので、ほとんどお金は入ってない場合が多いです。
④期限の利益を喪失したからといって、金融機関は自動的に代位弁済を受けられるわけではありません。代位弁済をしてくれるように保証会社へ請求をかけます。
保証会社は、融資をする際に審査基準をきっちりと満たしているかどうかや、審査時の必要書類が全て整っているか、延滞督促が適切に行われたかどうかを審査して、代位弁済をするかどうかを決定しています。
⑤代位弁済をすることが決定すると、全額返済する資金が振り込まれるので、その資金を使って完済手続きを行います。完済すると同時に、貸付債権が保証会社に移りますので、それ以降は保証会社が債務者から回収を行っていくことになります。
期限の利益とは?
期限の利益とは、期限がくるまでは分割で支払っていれば一括で返済をしなくてもいいという債務者の利益のことになります。時間的な猶予を得ることができます。
仮に友人から10万円借りたとして、そのお金をすぐに返せと言われたら無理だけど、1年以内に返してと言われれば1年間の時間的猶予を得たことになり、アルバイトをして毎月コツコツ返していくということができます。
反対に友人側としては、もし急遽お金が必要で全額返して欲しくても、期限の利益があることから、1年間の期限が経過しないと全額を返してということはできません。
期限の利益喪失とは?
期限の利益が、借入の期限が来るまで全額を返さなくてもいいという時間的な猶予を得ていることになりますので、その利益を喪失するということは、一括で全額を支払うように請求ができるようになります。
期限の利益喪失事由!
期限の利益を失う事由にはいくつかあります。全てではありませんが、代表的なものを以下に記載しています。
①返済金を遅延していて、金融機関から督促を行なっているのに返済がされない時
②破産手続きや個人再生手続きを開始した時
③住所変更の届出をしないことにより、所在不明の状態になった時
④債務者が融資の申込の際に虚偽の書類提出や報告を行っていた場合
⑤担保の物件を金融機関の承諾を得ないで名義を他に移転した場合
⑥担保の物件について差押え、競売手続きの開始があった場合
⑦債務者や保証人の信用状態に著しい変化が生じるなど、返済ができなくなる相当の事由が発生した場合
これらの事由に該当すると期限の利益を喪失する可能性があります。
期限の利益を喪失して代位弁済された。その後はどうなるの?
期限の利益を喪失して保証会社から代位弁済をされた場合は、保証会社が債務者となり債務者から回収をしていきます。代位弁済をした後に債務者へ連絡して返済方法を相談します。
代位弁済されている状態にまでなっていることから、通常の返済は難しいです。預金口座の差押えや、給与の差押え、債務者に不動産を売却してもらったり、競売にかけたりといった法的手続きをとることによって貸付金の回収をしていきます。
代位弁済とは?期限の利益喪失とはどういう意味?のまとめ
時間的な猶予である期限の利益を喪失すると一括返済をしなければならなくなります。当然、一括返済はできないので保証会社が代わり一括返済することが代位弁済となります。
代位弁済されると債権が金融機関から保証会社に移転されるので、保証会社がそれ以降は回収を行っていくことになります。
保証会社からの回収には、給与差押えや競売などの法的手続きがありますが、競売をして不動産を売却しても完済できない場合は、不足分の完済ができるまで返済が続きます。
競売だと市場価格より安く取引されることが多いです。なるべく競売などに至らないように保証会社ともじっくりと相談して最善の方法をとれるようにしましょう。
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