住宅ローンが通らない!妻と収入合算するメリット・デメリットは?

住宅ローンの審査において、奥さんと収入合算して申込をする場合のメリットやデメリットについてよく質問を受けることから不安に感じる方が多いようです。

目次

ところで住宅ローン審査での収入合算とは何のこと?

気に入った物件が見つかり住宅ローンの審査を申し込んだが、申込本人だけの収入では希望の金額まで届かないことがあります。その場合は、別の方の年収を加えて審査を行うこともできます。

つまり収入合算とは、申込本人の収入と他の方の収入を合算して審査を受けることです。

例えば年収400万円の方を住宅ローンの主債務者として、年収300万円の妻を収入合算者とすると、世帯年収が700万円になります。

この世帯年収700万円で審査を行うので、主債務者単独の400万円での審査よりも年収がアップして審査に通りやすくなります。

ペアローンや収入合算、連帯債務、連帯保証の違いについてはこちらをご覧ください↓↓

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住宅ローン審査での収入合算した場合のメリット、デメリットとは?

実際に住宅ローンの審査において、収入合算した場合のメリットやデメリットにはどのようなことがあるのでしょうか?

 収入合算した場合のメリット①借り入れ金額を多くすることができる!

世帯年収で考えると年収が高くなることから、借入可能額が増加して借入金額を増やすことができます。

先程の世帯年収700万円の例を用いて、借入金額を返済比率35%で考慮すると、年収400万円の場合は年間返済140万円までですが、年収700万円の場合は、年間返済245万円までになることから、借入金額を多くすることができます。

収入合算した場合のメリット②住宅ローン控除を夫婦2人で受けることができる

住宅ローン控除は、一定の条件がありますが住宅ローンを組んでいると10年間など一定期間、所得税や住民税が戻ってくるという、とてもお得な制度になっております。ちなみに所得税で控除しきれない分を住民税から控除することになります。

この住宅ローン控除は、主債務者単独のローンであれば、主債務者の分しか受けることができません。しかし収入合算をして、妻が連帯債務者としてローンを一緒に組んでいる場合は、2人で住宅ローン控除を受けることができます。

住宅ローン控除は、支払った税金が返ってくるというものなので、税金を支払った分以上は返ってきません。

仮に年収400万円の方が4,000万円の住宅ローンを組み1%の住宅ローン控除を受ける場合に、40万円以上の税金を支払っていないと全ての控除を受けることができません。

仮に税金を20万円支払っていた場合は、支払った20万円分が返ってきますが、40万円から20万円を引いた残りの20万円の還付は受けられません。

このケースで収入合算して夫婦2人で、住宅ローン控除を受けると、主債務者で20万円、連帯債務者の妻から10万円など、単独の時よりも多く還付を受けることができる可能性があります。

※住宅ローン控除を2人で受ける場合は、ローンを組んだ割合を決め、その割合の範囲内で住宅ローン控除の適用を受けることになります。

※住宅ローンを組んだ当初は、夫婦で住宅ローン控除を受けていたが、妻が退職したことなどから、住宅ローン控除が1人分となり、当初から単独で受けている場合よりも少なくなることもあるので注意が必要です。



収入合算した場合のデメリット①収入合算する方の個人信用情報もチェックされる!

主債務者である主人と収入合算者である妻、両方の個人信用情報をチェックすることから、借入が多かったり、どちらかの信用情報にブラック情報がある場合は、審査に通りずらくなってしまいます。

実際に収入合算者にブラック情報があり、審査が通らなかったり、内緒の借入が多数あり合算しても返済比率の基準に収まらないことはよくあります。

また収入合算してローンを組んだ内容は、主債務者だけでなく収入合算者も信用情報機関に登録されます。

収入合算した場合のデメリット②今後、単独でのローンが通りにくくなる可能性がある!

収入合算でローンを組むと、単独では借入できない金額を借りることができます。これはメリットであると同時にデメリットにもなる可能性があります。

その理由として単独の年収で考えた時には、基準より借入金額が多くなってしまうので、今後ローンが組みたいと考えた時に、単独ではローンが通らず、常に収入合算で申込をしなければならなくなってしまうこともあります。

よくある事例として、住宅ローンを組んだ後に車のローンの申込を受けることが多いです。これは新しい家の駐車場に、古い車がとまっていると見映えが悪いから新しい車に買い換えるのではないかと思います。

その際に、車のローンを単独で申込を受けると返済比率が大幅に超過してしまい審査に通らないことから、収入合算で申込をすることになってしまいます。

住宅ローンを申し込んだ時と内容が変わらず、収入合算者である奥さんが働いている場合はいいのですが、収入合算者が産休で休んでいたり、既に退職しているとローンを通すことが難しくなってしまい希望の車が購入できない可能性もあります。

収入合算した場合のデメリット③収入合算者が退職したり、万一亡くなったりするとローンの支払いが苦しくなる!

収入合算した妻が出産や育児のために仕事を辞めると住宅ローンの支払いが苦しくなる場合があります。

若い夫婦が結婚と同時に住宅ローンを収入合算で組み、すぐに奥さんが妊娠して退職してしまうとこれまでは問題なく支払いができていた住宅ローンの支払いが苦しくなり、返済が滞ることになるケースもあります。

このような事態に陥らないように、住宅ローンを組む時は、借りられる金額を借りるのではなく、将来のことも考え、安定的に返済ができる金額にて借入することが大切です。





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